解き直しファイル
やっと算数で我が家でやっていたノートの作成方法を紹介したいと思います。1つのやり方ですのその点をご理解していただき、参考にしていただければ幸いです。
家で利用していたのはノートは下の3種類。(呼び方は我が家での勝手な呼び名です)
・家ノート: 配布されたテキストを翌週までにやるためのノート
・解き直し専用ファイル: 家ノートをもとに抜き出した問題(集)。親が整理します。
・復習ノート: 解き直し専用ファイルをもとに何度もやり直し問題を解くためのノート
以下で、それぞれを説明します。
家ノート
配布されたテキストは翌週までに復習しているかと思います。それをやるノートを我が家では「家ノート」と言っていました。主たる目的は必ず翌週までに復習をやる(やらせる)ことと、そして、親は子供の得意不得意をスピード感を含めて正確に把握することです。
そのため、親は;
・やるべき問題を管理する(数値替えも多いので、効率的にやる)
・1問1問の答えを出すまでの時間を計測し、正誤をつける
・計測時間と、正誤をもとに、記号を付けて管理する
ということをやります。
やるべき問題を管理する(数値替えも多いので、効率的にやる)
例えば平常の授業では①デイリーサピックス(テキスト)、②デイリーサポートのアプローチ、③デイリーサポートのA~Eの問題で3つ範囲で数値違いの問題があると思います。
6年生の最初のころは3つともやることもできると思いますが、徐々にすべてやるのは限界がくると思います。また、不得意な問題により多く対処したいので、やるべき問題は親が積極的に選択やる必要があります。子供を見ていて感じたのは、「できる問題はいつもできる。間違える問題はいつも間違える。」できる問題は軽く済ませて、できない問題に時間資源を費やした方が効果的です。
テキストの①~③のどの範囲を中心にやるか?ですが、サピックスの授業でやった範囲を主に復習するというので良いと思います。サピックスの授業でやっている範囲の傾向を見ていると、難しいときには②デイリーサポートのアプローチ、通常は③のデイリーサポートA~Eを中心にやっているように思いました。(極力③はやるといいように思います。)
できない問題、不安な問題は、例えば①に類題があるはずですので、そちらなどにある類題をやらせて確認します。とにかく、数値違いの類題は間違っていなければ親の判断で解かないようにして、できないところに集中するようにしました。
また、親が見るようになってからは、(効果的にやりたいので、)問題をコピーし、子供にはそのコピーに解いてもらい、そのコピーを後でノートに貼るようにしました。コピーにスペースが足りないときは、白紙を渡しておいて、そこに書かせてそれを貼ります。親はノートを確認すれば、問題と解き方の様子をすぐに理解できるので大変楽でした。(それまでは、答えだけをノートに記載していましたが、ノートのやり方を全く別の方法に変えました。しかし、子供が学校や塾でいない間にコピーを張り付けるのは大変でした・・・。)
1問1問の答えを出すまでの時間を計測し、正誤をつける
解いた問題は必ず求めるのに要した時間と正誤を付けてください。時間はストップウォッチで計測。忘れたときはだいたいでもかまいませんが、遅いかどうかは必ず判断します。そして、もちろんですが、間違えた問題はやり直しをします。
子供に言い聞かせていたのは、間違えても出来なくても気にするなということ。その代りできるまで何度もやるからと。我が家の子供はとにかくできないと機嫌が悪くなる子でした。そして、やる気が音をたてて落ちていくのがわかりました。やりづらい子供でした。しかし、10月ごろには言われたようにやっていれば何とかなると自信がついてきたようでした。とにかく、子供には「今はできなくても大した問題ではない」と言い聞かせると良いと思います。
計測時間と、正誤をもとに、記号を付けて管理する
記号はそれぞれの家の決め方で良いと思いますが、我が家は理解度の低い方から、☆(重要)、×、✔、△(念のため)とチェックしていました。我が家では、やる問題には親が〇を付けることが多かったので、それと被らないようにこれらの記号にしました。
解くのに必要な時間は親が判断していましたが、多くの問題は2~3分以下程度だと思います。デイリーサポートのD~Eくらいのレベルになると5分~10分くらいのものもあろうか思います。子供は計算が早いので、計算が遅い親が解いてかかる時間よりはずっと早く解くはずです。自分で解く時間の7割~8割の時間を目途にしました。
時間がかかりすぎていると感じたら、「✔」や「△」などのチェックを付けます。時間がかかりすぎるのは何か理解が十分ではない可能性があります。必ず確認してください。
解き直し専用ファイル
これは、子供の出来ない問題だけを集めたファイルです。家ノートをもとに親が作りました。出来の良いお子さんであれば自分で作成できると思います。しかし、親がこれを作ることで弱いところを完全に把握することができます。
解き直し専用ファイルはルーズリーフとリーズリーフバインダで作成します。バインダはかなり背幅が広いものを用意する必要があります。我が家では、下のファイル(5つ)を利用しました。
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既に、科目別に分野分類を作成していれば、その分野ごとにバインダのインデックス(我が家は無印のインデックスを利用しました)をはさみながら、分類します。家ノートでマークした問題は、問題と解答を1枚のリーズリーフにそれぞれ表と裏にコピーして作成しファイルに挟み込みます。表に問題のコピーを貼り、裏に答えのコピーを貼る要領です。
このファイルは、何度も解かせたり、間髪入れずに問題を出すのに重宝します。また、親は紙の厚さで子供がどの分野に弱いのか視覚的にすぐにわかります。類題を探すのも簡単で、弱い分野の前回問題に戻るのも非常に簡単なため大変重宝しました。リーズリーフを一枚取り出して、コピーすればすぐ問題を子供に出せます。子供が解いているそばから子供の出来を見ながら、次の問題をコピーして出していきました。また、ルーズリーフ裏の答えの下には、いつ解いたか、そのときに要した所要時間、答えは正解になったかどうか、どこが課題かなどを親がメモしていきます。そのかわり、このファイル作る親の負担は大きいです。
メモしていくとすぐわかりますが、子供はすごいもので、解く時間がだんだん早くなっていきます。そして、簡単に解けるようになっていきます。子供の苦手問題だけが集まった最高の問題集です。
最後に、別途用意しているカルテに分野の状況を記載しておくのも忘れずに。
余談ですが、親は出来ない問題ばかり出すので子供の機嫌はだいたい悪くなりました。しかし、懲りずに出し続けていると成績が上がってくるので信頼感が出てきました。我が家では、そのうち自分から寝る前の最後の1題と言って、子供が追加問題を要求するようになってきました。
復習ノート
解き直し専用ファイルを解いた問題は、復習ノートに貼り付けました。解き方の状況を確認するためにまとめておきます。このノートはかなり膨らみますので、30枚ノートでは枚数が足りないと思います。我が家では40枚ノートにしました。それでも何十冊にもなってしまうと思います。ノートにも解いた日にちや、所要時間は記載しておきましょう。(ノートにメモさせて、それを親が解き直し専用ファイルに写していました。)
受験が近づいたとき、こんなに解いたのだと、お守りのような役目にもなります。
さいごに
この記事は備忘録として記載したものです。管理方法もまだ改良の余地はたくさんあると思いますので、ご家庭にあった方法で改良していただければ幸いです。また、記事がうまくまとめられませんでした・・・申し訳ありません。
テキストの復習は10月くらいまで中心でその後は学校別の過去問(これとSS学校別のテキスト)に重心が移ってくると思います。その時も要領は同じように何度も解くようにします。過去問では、捨て問という概念を教え始めるのでその部分が少し違いますが、サピの教材のいいところは捨て問がないところかもしれません。繰り返しさえしっかり管理していればその問題を必ずできるようになると思います。1回、2回、それでもだめなら、3回、4回、間隔をあけてでも懲りずに出し続けてください。「またかーーー!」と苦言を言われるようになったら成功です。
子供は伸び始めると1日1日理解度があがっていきます。昨日と今日でまったく別人のようになり、日にちの記載が重要だと感じ始めます。そして、その成長に感動します。サピックスの親御様にも我が家が味わった感動を共有できればこの上ない最高の幸せです。
あしひきのなが鳥の尾のしだり尾のながながし文を読んでくださりありがとうございました。また、乱文にて大変失礼いたしました。
サピ親父
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初めまして。新6年生男子、サピックスに通っております。成績が安定せず、1月の組分けテストではいいスタートが切れたのですが、3月の組分けで下がってしまい算数をどうにかしないとと思い、サピ親父様のブログに辿り着きました。全ての内容が大変詳細に書かれていらっしゃり勉強になる事が多く、何度も繰り返し拝読させて頂いております。サピ親父様の仰っていた通りに、早速一問一問タイムを計り早く解けたら休み時間に!という方法を試させて頂いた所、子供は物凄い速さで問題を解き始めました。今まで時間がかかっていたのは何だったのだろうかと少々落胆しましたが、子供が喜んでいるので良しです。ただ、設定した時間を読み間違ってしまい休憩時間が物凄いことになってしまいました(笑)。次回から設定時間に気を付けて引き続きサピ親父様を参考にさせて頂きながら取り組みたいと思っております。前置きが長くなってしまったのですが、お聞きしたい事がありましてコメントさせて頂きました。土特のプリントに関してです。通常授業の復習を最優先にして下さいとサピックスから指導がありますが、サピ親父様におかれましては、土特のプリントはどのように復習されていたかお聞かせ願えますでしょうか?先生にお聞きした所授業で扱った問題の解き直しと時間があればXプリンをやってみるといいでしょうとのことでした。しかしながら、土特のXプリントまで手が回りません。又、先生にお聞きした所、現在は入試問題演習等は解けなくてもいいので、応用自在に取組んでいるのなら、その例題をスラスラ解けるようにしてくださいとのことでしたので、通常授業復習と応用自在、時間があると中数を行っております。ご子息様はサピックスのテキスト以外に何か取り組まれていた問題集等もございましたら併せてお聞かせ願えればと思います。大変不躾で失礼とは思いながらも、どうしたものかと悩んでおりましてコメントさせて頂きました。お忙しい所大変申し訳ございませんがお返事頂けますと幸いです。因みに我が息子も3日は筑駒を志望しております。(現在では、ですが。。。)宜しくお願い致します。
らびちゃん様、コメントありがとうございます。 つたない文章にもかかわらずお読みくださいまして、誠にありがとうございます。6年生のこの時期が実はいちばんダレやすい難しい時期かもしれませんね。我が家も一番大変な時期(1年間通していろいろな意味で大変ではあるのですが・・・。)でした。
さて、ご質問の内容は、書いているうちにかなり長くなってしまいまして・・・。6年生のこの時期の土特として記事にまとめさせていただきました。よろしければお読みください。
また、3日のツクコマ目指していらっしゃるとのこと、1年間大変だと思いますが是非我が家の分まで頑張ってください。応援しております。
サピ親父