父親が教えるという提案

ここのところ、コメントを頂戴いたします。ありがとうございます。会社勤めの身、週末等に記載しているので返信が遅くなり大変申し訳ございません。何卒、ご理解いただけると幸いです。

さて、「いのり」さんからのコメントへ返信で、「学力」の経済学 という本の紹介をしました。その本の紹介と、「6年生になったら、父親が積極的に関わっていただきたい。」という思いを込めて、この記事を書かせていただきます。

ご覧になっている方は女性が多いのではないか?と思います。今日の内容は、お父様におすすめ下さい。一人でも多くのお父様に、同じ格別の達成感を味わっていただきたい、その思いが少しでも伝わればありがたいです。

なお、「学力」の経済学という本は1時間~2時間もあれば読めます。興味深い話が記載されているので読むことをお勧めします。

以下のような流れでお話したいと思います。例のごとく稚拙な文となりますが、ほんの少しの貴重なお時間を頂戴できればと思います。

・子供と密接にかかわる最後のチャンスを逃すな

・父親が教えることのメリット

・父親の負担

子供と密接にかかわる最後のチャンスを逃すな

サピックスの通塾に際して、お父様が積極的に密接にかかわるご家庭は必ずしも多くはないのではないでしょうか?でも、せっかくのチャンスです。お父様には是非子供の勉強を教える先生役を買って出てもらいたいと思います。

伝統工芸などで親が子供に技術を伝承する場合であれば、子供に仕事を指導するのだと思います。しかし、多くのサラリーマン家庭では、子供に伝承する仕事があるわけではありません。あるとしたら、知識の伝承くらいではないでしょうか。そして、親の知識を子供に伝承する最後の大きな機会は中学受験ではないかと思います。

大学受験、高校受験では、子供はすでにある程度大人になっていますから、親が積極的にかかわる必要はありません。しかし、中学受験は違います。まだまだ親の手助けが必要な年代です。できないといっては機嫌を損ね、できたといっては有頂天になる、そんな子供らしい一面をもって受験を迎えています。いろいろな面でまだまだ未熟ですので、勉強以外の面でも教えることがたくさんあります。我が家も取り組む姿勢や日常での態度など勉強以外で怒ることの方が多いくらいでした。多くの面を指導して、こどもに多くのことを伝承するというのは親の大きな仕事ではないでしょうか。

働いているお父様方はきっと指導するのが嫌いではないはずです。中学受験を迎えるくらいのお父様方であれば、すでに会社等で後輩を指導していることと思います。そして、後輩の成長をうれしく思う経験を既にお持ちではないかと思います。しかし、自分の子供を指導して成長させるときに味わう達成感は、後輩のそれとは度合が全く違います。また、子供の全幅の信頼、それに応じる成長の速さ、本当に感動します。

親がそこまでしなくても、との反論が聞こえてきそうです。その考え方もわかります。我が家も、6年生の7月までは少し距離を置いてみていました。しかし、6年生の7月から指導してみて分かりました。目標を掲げてこどもを教育・マネージする楽しさは、仕事のそれ以上の面白さと達成感があります。そこまでする価値があるのです。まずは、騙されたと思ってやってみてください。

父親が教えることのメリット

前出の本、そのP60には、次のようなテーマが記載されています。

 男の子なら父親が、女の子なら母親がかかわるとよい

特に男の子は父親が教えることが重要だそうです。詳しいことは本に譲りますが、男の子を父親が教えるというのはメリットがあるようですが、実感としてもそう感じます。また、本とは異なりますが、個人的には中学受験の時期であれば、女の子を教えるのであっても父親が適任ではないかと感じています。

子供の実力を開花させてやれる一番の適任者は肉親である両親。特に父親だと思います。自分のこどもですから、こどもがどこが苦手でどこがわからないのか、なんとなく気持ちがわかるものです。だから、親の経験でどう対処するべきか、これまでの経験則を生かすことができます。間違えなく、世の中のだれよりも教えるための適任者の資質を持っているのです。

教えたとして、どれくらいの成績が伸びるのか?成果が気になるのではないしょうか。やってみて感じたのは、親の努力次第で偏差値で20程度はあげられる印象でした。40のお子さんなら60、50のお子さんなら70近いところまではきっと持っていけると思います。そして、父親ならばそれを最速に近い速度で引き上げることができるように思います。

そもそも、サピックスの偏差値50は、一般的には相当高い水準です。40であっても高い水準なのです。偏差値50の子と65の子の差は大きいように感じますが、お子様の資質の差はほとんどないと感じます。ともに十分に優秀です。親が少し手を差し出して、流れる方向を変えてやると達成できるそんな水準感です。

日々の成長における感動、そして、受験を迎えるときに成長した姿を目の当たりにした時の感動、これだけでも父親が子供を教える価値があります。教えてきた子供が受験を迎えたとき、何とも言えない感動を味わうと思います。何もせずに子供が合格しても感動するとは思いますが、感動の度合が全く異なります。そしてなにより、親が教えたことや態度や姿勢は、その後の子供の成長に良い影響を及ぼしてくれると思います。そう信じています。

父親の負担

じゃ、偏差値を上げるのは簡単なのね。いいえ、決して簡単ではありません。そのための父親の負担や時間の消費は相応に大きいです。多くのことを先回りして準備・計画しておかないと、効率的に子供の勉強を導くことはできません。その負担を親が払って、初めて子供の大きな成長を目の当たりにすることができます。

期間:どれくらいの期間付き合うべきか?、我が家は約半年でしたが、理想的には1年ではないかと思います。半年は本当にぎりぎりの期間でした。そんなに長い期間付き合えないと反論もあるかもしれません。しかし、長い人生の高々1年でその後の子供の道を大きく変えるかもしれないのですから、決して長い期間ではないのではないでしょうか。やってみると、あっという間です。

時間:日常的にどれほどの時間を費やすのか?子供と私が家にいるときはほとんど勉強を見てやりました。そして、子供が寝てからも指導の準備や整理など多くの時間を費やしました。そんな時間はないと早速反論が聞こえてきます。時間は作るんです。母親に見れるところまで見てもらい、わからないところや重要なところだけ準備して教えれば、効果的に進めることができるはずです。

最後に

この半年、子供に勉強を教え、子供の成長を見てきました。そして、人間の子供の成長の偉大さと教育の重要性を改めて感じることができました。この1年、新聞ではAI(人口知能)という文字が新聞紙面を踊っていましたが、メディアもコンピュータの教育をもてはやすのではなく、自分たちの子供の教育にもっと関心を持つべきだと常々感じながら、記事を読んでおりました。

繰り返しになりますが、人間の子供たちには本当に大きな可能性を感じます。きっと同じ感動や意見を1年後、あるいは数年後、各ご家庭でも感じていただけるのではないかと思います。サピックスのご両親の努力が報われるその日はすぐそこにあると信じております。

長い文章にお付き合いいただきましてありがとうございました。そして、ひとりでも多くお父様に同志が現れ、賛同してくださることを祈っております。

サピ親父

 

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父親が教えるという提案” に対して2件のコメントがあります。

  1. ojuken より:

    同感です。

    ただいま来年受験する子供に付き合っている父親です。第3子であり、中学受験3回目となります。一人目は3か月、2人目は半年間伴走しましたが、足りないと思いました。今度は1年びっしり伴走するつもりです。どこで伸びるかはわかりません。もしかしたら受験までに開花しないかもしれませんが、子供と一緒に一つの目標に向かって挑むことは幸せなこととだと感じます。

    上手くいっても、いかなくてもやるだけの価値があることだと思います。

    1. sapioya00001 より:

      コメントありがとうございます。3人ものお子さんに伴走するご苦労に敬服いたします。まだまだ成長途上の子供たちだからこそ、目標に向かって協力する親子でのプロセスがより重要だとこの1年を通じて私も本当に実感しました。同じ感覚を共有でき、大変うれしく思います。この時期の共に戦った経験は、子供の将来に、人間形成を含めたいい効果を与えられるのではないかと思っています。志望校合格という最高の形を伴って、教育と目標が実現できることを心よりお祈り申し上げます。
      サピ親父

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