トップ校を目指す
すっかりアツク(暑く、熱く)なりました。昨日(土曜日)の昼頃に、偶然サピックス校の前を通りました。いかにもサピックス生と思われるお子様(5年生でしょうかね)がカバンを背負って校舎から出て来ている時間でした。勝負の夏を迎えたようですね。6年生の親御様は本当に忙しい夏になろうか思います。良い夏を過ごせるように家族一丸となってお過ごしください。陰ながら応援申し上げます。
この時期、6年生は有名中問題を解き始めていることと思います。お盆を過ぎると、学校別の夏期志錬がはじまり、9月頃からは、男の子はツクコマ補講もスタートすることと思います。
ツクコマを目指すことの良い点に関する個人的な感想を。
(1)広い合格可能性
ツクコマという学校は、サピックス偏差値が非常に高い。だから、受験はどうかと悩んでしまう方もいるかもしれません。が、合格確率を高めるのは非常に難しい反面、そこまでのレベルでなくても、合格できる可能性があるのも事実だと思います。
ツクコマを専門と謳う某塾の直前ツクコマ模試の説明会で、昨年(今から見ると一昨年)の模試でトップクラス(1本~3本の指に入る順位の子だったと記憶しています)のお子様が不合格だったそうです。本番一発勝負の怖さを示している事例かもしれませんが、報告書を含む5教科試験(のようなもの)ですので、直前期の模試順位で上位者だから「合格間違いなし」とはならないようです。(だから、80%偏差値が高くなってしまうのだと思いますが。)逆に言うと、成績が悪かったお子様でも合格できるチャンスがある、しかも決して低くない確率で。
8倍、9倍という倍率は、決してミスが許されないことを示していて、容易な試験でないことは明らかですが、合格する可能性がある成績をご子息がお持ちなら、挑戦することを是非お勧めします。
(2)小学校の範囲を超えない良問
ツクコマは国立ということもあり、問題の出題範囲が忠実に小学校学習指導要領に従っています。私学の学校によっては、こんな問題を小学生にやらせるのはどうだろうという印象を持つ問題にいくつか出会いました。しかし、ツクコマは出題範囲自体は指導要領に忠実に従っているため、先生方の工夫や努力で難問化されている印象があります。(某塾曰く、指導要領に記述されている分野が出題されやすいそうです。)
だから、私立の最難関校を受けるのであっても、同校の問題に取り組んで損はない気がします。ツクコマのような高速な処理、正確な処理、解法における工夫は最難関校ではよく問われます。だから、この学校を目指すのは(某大臣ではありませんが)「政治家なら首相を目指す」のと同じ普通のことではないでしょうか。
大学入試改革の影響もあり、多くの学校で入試試験の内容についても、少しずつ変化が出てくる(いる)かもしれません。昨年、我が家も1月校を含めて何校か受験しました。そして、子供が受験から帰ってくるなり、「ツクコマタイプの問題が増えていた」と言って帰ってきた学校がいくつかありました。ツクコマを見据えて受験校を選んでいる影響もあるかもしれません。しかし、広い正確な知識の応用を問うツクコマタイプの問題は、大学入試改革後の主流になる問題ではないでしょうか。
(3)高地トレーニング効果
高地トレーニングの後では、低地で走るのが楽なように、この学校を目指して勉強しているうちに、2月の1日校は大丈夫だなとなって来ます。だから、大変ではありますが、男なら目指してほしいと思うのです。
結果として、たとえ3日が不合格となっても、目指して頑張ったということはいろいろな成長を与えてくれます。受験では途中経過もお子様の成長過程として重要だと思いうのです。たしかに、合格発表の掲示に番号がないのを目にしたときは大きなショックがあるとは思いますが、合格しても不合格であっても良縁の学校が選ばれたのだと前向きに考えればよいのです。たとえ不合格でも、充実した受験生活を送っていれば、きっと徐々に結果を受け入れられるようになります。まだ12歳、リベンジのときは後であります。まだ夏、合格できる可能性は必ずありますから、皆さまにも是非挑戦していただきたいです。
さいごに
(あえて列挙しませんでしたが、)このほかにも、各ご家庭それぞれにいろいろなメリットを感じることと思います。安い学費も親にとっては大きなメリットですし、土曜日が隔週で休みがあることにメリットを感じるご家庭もあるでしょう。また、周りの閑静な環境に魅力を感じる方もおられるはずです。皆さま方におかれましても、ご家族でいろいろと親子で夢を膨らませて、その魅力を獲得することを目標に挑んでいただきたいです。
もうすぐ、2月1日まで半年になります。良き夏を過ごせますようお祈り申し上げます。
サピ親父
現在、サピックスに通っている6年生の母です。偏差値50から半年で〜〜との副題に惹かれ、度々拝見しています。
算数のノートの作り方など参考になる情報をありがとうございます。結果、息子さんはどちらに進学されたのでしょうか?併願パターンや結果なども教えていただけると心強いのですが。
いつもご覧くださいまして、ありがとうございます。
進学先とのことですが、かねがね子どもが行きたいと言っていた学校に行っていますが、子どもへの影響を考えて学校名は遠慮させて頂いてます。大変申し訳ありません。ご理解いただけると幸いです。
次に、併願パターンですが、お子様のタイプ、居住地域、将来や通学への考え方など、各家庭それぞれだと思います。秋以降のサピックスの先生との面談を通じて決定していくのが良いかと存じますが、時期を見て昨年我が家が得た情報のいくつかは、整理して折々に提供していくつもりでおります。
最後に、受験結果ですが、ツクコマ以外は受験校全勝でした。ツクコマは受験直前での時点で(親の感覚で)いい勝負になるかなという感覚でした。来春受験する方のお役に少しでも立つことで昇華させられたらとブログを書き込んでおります。頑張れば受験当日まで成績は伸びます。その意味で、受験当日まで大変な日々が続くと思いますが、是非第一志望校合格に向けて家族一丸で頑張ってください。勝手ながら声援しております。
サピ親父
サピ親父様
現在、サピックスに通っている6年生男子の母です。”偏差値50から半年で”という副題を拝見して今年の夏休み前にこちらのブログにたどりつきました。それ以来、解き直しファイルなど勉強方法をはじめいろいろと参考にさせていただいています。
息子はサピックスには今年の2月から通い始め(スタートが遅いですよね…)最初は、どうにもペースがつかめず、成績は下がる一方でした。そんな時、こちらのブログで書かれていた勉強方法などを試してみたところ7月のテストから少し持ち直し始めました。夏休みも随分と頑張っていたと思うのです。(親の欲目かもしれませんが)そして、先日の8月復習テストを受けたのですが、夏休み前に持ち直した成績がまた下がってしまいました。周りも頑張っているから当然なのかもしれませんが、今の成績では彼が希望している最難関の私学は到底無理な状況(偏差値)になっています。
サピックスの先生からは夏前の面談の際に夏休み明けにどこまで成績が伸びるかで最終的な志望校を決めるとよいと言われたので、偏差値にして10も足りていない今の成績では、志望校を変更せざるを得ないかと考えています。が、息子にそれを言うと一気にモチベーションが下がりそうで…どうしたものかと悩んでいます。
確実なところを思って志望校を変更しても、本人のやる気がなくなってはズルズルと下がっていく一方のように思うのです。(甘いでしょうか)
大変失礼かとは思いますが、ご子息は志望校を最終的にいつごろ決められたのでしょうか?そして、その時のご子息地震の偏差値を考慮してお決めになられたのでしょうか?ご教示いただけますとありがたいです。
また、息子の成績ですが、国語がとにかくひどくて困っています。本を読むのが好きではないこともあるのだと思うのですが、一方で、読書量と国語の成績が必ずしもパラレルではないという先生もおられて。国語の勉強法などもお教えいただけると大変ありがたいです。
長くなってしまって申し訳ありません。どうぞよろしくお願いいたします。
返信が遅くなってしまいまして、大変失礼しました。
もう志望校を決定されていることと思いますが、その決定にかかわらずあくまでご参考程度にコメントさせていただきます。
まず志望校は、本人が学園祭などをまわって行きたいと言っていた学校を最後まで変更しませんでした。もし志望校別でその学校名を冠するクラスに入っていなかったとしても、志望校を受験していただろうと思います。志望校に入りたくてある意味ハードなサピックスに通っていらっしゃるのですから、親が数字がどうだからとあきらめるのではなく、目標として頑張ってみることをオススメします。たとえ、志望校別でクラスが違っても、学校別ノートを作って過去問を解き、サピックスに持っていけば、先生も見てくださるはずです。偏差値10は小さくはないですが、どうにもならない数字ではないと思います。学校との相性もあります、また、サピックスの偏差値50前後のお子様と65前後のお子様の差は、実はそれほど大きくないという気がしています。努力と頑張りで埋まる差です(70くらいまで上げるのはさらに大変ですが、可能だと思います)。だから、その差を頑張って埋めて(親は相当に大変ですが)、最後まで目標は簡単に変えずにお子様の第一志望を目標を継続されることを切に願います。
国語ですが、何が理解できていないのかを質問して探ることが必要かもしれません。我が家は親と一緒にひとつひとつ解いて、どこが理解できていないのかを探ることから始めました。原因はいろいろだと思います。「言葉を知らない」、「こころの動きを読めていない」、「質問に答えていない(答え方が正しくない)」など・・・。この時期でしたら、語彙は語彙プリで、答え方などは志望校別で細かく自分で分析したものをサピックスの先生に提出することで地力が上がっていくこととは思います。それに付き添いながら弱点をしっかりと理解させるように対応されるとよいと思います。国語が弱いではなく具体的に何が弱いのかを分析することが必要です。
余談ですが、我が家は、「問い」の読み方がいい加減なところがありました。中学入試の国語を子供と解いていると、しばしば出題した先生の優しさを感じました。子供たちに合格してほしいという思い(ヒント)が「問い」の文章に込められているケースです。それを受け取れるように子供に意識させて、「問い」の文章の重要性(問いの分析の重要性)や、問題と会話することをよく意識させました。←きっと有名中や志望校別の添削でみっちりやると思いますが。
最後の数か月が重要ですので是非頑張ってください。
サピ親父