夏を前にした準備

気持ちも新たに。引き続きよろしくお願いいたします。

さて、7月組み分けテストの結果も返却され、一喜一憂の頃かもしれませんね。結果が良ければ夏を油断しないように気を引き締める指導を、結果が悪くても夏の逆転を胸に親子の話し合いや戦略会を。昨年の我が家は恥ずかしながら後者でした。しかし、夏をがむしゃらにこなし、基礎を取り返すことができました。今大切なのはしっかりとした基礎を習得し、秋からの応用に備えることだと思います。夏前の成績結果はまだまだ大きく変動します。逆にこれからが勝負ですので気を引き締めていきましょう。

今日は、夏を前にした大切なこの時期、我が家での昨年の状況を思い返しながら記載します。ご参考にしていただければ幸いです。

夏に向けて苦手分野の把握

サピックスの6年テキストは夏前で1回目(ターン)の学習が終わり、同じ分野の2回目のターンを夏休み中に全てやるような感じで授業のスケジュールが組まれていると思います。授業での習得をスムーズにするため、苦手分野は2ターン目の授業前までに復習を済ませておくことをイメージします。4教科の何が不得意で、何処が理解不足か。授業やテストでの点数をもとに推測します。また、各課題をいつやるのかも、サピックス授業計画を基に考えます。このような計画は親がやる必要があります。

我が家の場合は、夏休み頃には魔の睡眠病も少し落ち着いてきたこともあり、太郎が夏休みに入るとすぐに、取りこぼし部分と苦手な部分を総ざらいしました。太郎は分野別に出来不出来がはっきりしていたので、親としては比較的に楽でした。(太郎はいつも不得意な問題ばかり出されるので、だいぶストレスだったようですが・・・。)

指導して感じたのは、「理解できていなくても比較的気にせずにやり過ごしてしまっていること。」それらを1つ1つ無くしていきます。身につく速さは分野ごとに異なっていました。だから、自然体でさらっと解法が出るようになるまで、丁寧にそして臨機応変にやります。特に、答えが出るまでの所要時間情報は役に立ちます。時間がかかっているということは、何かがうまく引き出せていない証拠と、何度も練習させました。

親と子供の共通日程の確保

「親が子供に直接指導する時間」をできる限り確保するように計画を立てます。子供と良く話し合いながら、夏を激走する準備ををして、子供にもその覚悟をさせておきます。昨年の我が家では、「既に遅れをとっているので、人の倍やるぞ」と子供には早くに言い聞かせました。そして、親の会社休みが子供の自宅学習時間に合うように計画し、親が直接指導する時間を長く確保するようにしました。特に学習の遅れを感じているお子様には、親がひと肌もふた肌も脱ぐ必要があると思います。

サピックスは「夏期講習」と「夏期集中志望校錬成特訓」(夏期志錬)の間にお盆休みのような休みがあります。そこでも良いのですが、正直言うと少しタイミングが遅いです。テコ入れが本格的に必要な場合は、できれば夏休みの初めに付きっ切りで指導するタイミングを作ると良いと思います。我が家は早いタイミングで勉強のペースを作り、それを繰り返しました。

どうしても親の時間がとれないご家庭は、家庭教師などをお願いするのも1つの選択かもしれません。しかし、それはあくまでセカンドチョイス。まず第一には、親が教える時間を作ることだと思います。親が教えないといろいろな意味でモッタイナイ。

1日の規則正しい勉強サイクル

夏休みの間の1日の勉強サイクルも計画します。夏休みの間は毎日同じペースを繰り返します。特に、有名中を取り組む時間は、実際の入試を意識して必ず朝の同じ時間(我が家では8時でした)に試験練習として始めました。練習嫌いで本番好きなお子様(特に男の子に多いように思いますが、太郎はこのタイプでした)は徐々に気持ちが入ってくるようです。朝は、通学時と同じような時間に起きて、6時には勉強を始め寝起きの親父塾。私が会社に行くと太郎は朝食をとり、そのあと少し勉強してから8時からは有名中。私は、私のいない間の指導・スケジュールを妻に連絡して出社。夜、会社から戻ると親父塾。当日わからなかったところをまず見て、その後に予定した復習を進める。我が家の場合はこのような日々を毎日続けました。とにかく、ペースを一定に保つようにこころがけてください。

1日の勉強はほぼ毎日、

塾授業の復習・宿題 / 不得意の複習 / 昨日までの不得意の復習の再復習 / 予習

がそれぞれ回っている感じになろうか思います。エビングハウスが体に染み渡るくらいに。

余談ですが、夏の間、間違え直しは徹底的にやる必要があるので、かなり時間を要します。余裕をもって1日にスケジュールを考えてください。時間が余ることはないですが、「最低限やらないといけないこと」、「できればやった方がいいこと」、「余裕があればやること」などを親が考え親がペースを作ります。繰り返しになりますが、子供には内容の習得だけに集中させるように意識します。

先述したとおり、夏の勉強は2ターン目になっています。夏前までに同じ分野の前回授業があったはずです。余裕があれば、次回の授業で行われる分野について、1ターン目時に苦手だった問題を思い出させる作業(予習)をしておきます。これは授業での知識獲得をスムーズにさせる目的があるので、時間的に余裕があればで構いません。出題は数題で大丈夫だと思います。その際に、我が家の場合は、解き直しファイルが役にたちました。予習は「最も不得意だった部分をさっと数問出して準備完了。」そんな感じで繰り返していきます。

有名中学入試問題集、および、志望校過去問の取組に関する注意点

端的に言えば、サピックスからの指示に従うように進めば問題ないと思います。以前、夏期講習の概観という記載でも書いているので、繰り返しになってしまいますが、特に志望校の過去問の取り組みに関しては注意してください。最初の出会いが重要なこと、過去問には限りがあることから、大事な過去問という意識で取り組むことをお勧めします。

また、有名中学入試問題集(有名中)の取り組み方について、塾から取り組み日を含めて指示があると思います。教科別に学校を「A、AB、B」という分類と「標準、応用、発展」という難易度によるマトリクスで分類した表も渡され、「Aー標準」の学校から徐々に取り組むよう考えて練られていますので、それに従えば良いと思います。

有名中は直しが全てです。親が一緒にわからないところや解き方を1つ1つ丁寧に教えていくと劇的に改善します。太郎の国語はここで大きく伸びました。

なお、コピーの多用が始まります。我が家はブラザーのSOHO向けプリンターを2台利用しました。(サピックス生必須の複合プリンタ)現在は、印刷速度がさらに向上した上位機種も出ているようですが、J6973CDWで十分だと思います。(選択肢としては、6973、6980、6995のどれかになろうかと思います。)我が家は2台プリンターを利用しましたが、用紙サイズを変更するためにトレー変換を頑張れるようでしたら、1台でも問題ありません。

夏前の実力の把握

夏前の志望校に対する実力を把握しておくと、夏以降の計画を含めて指針が立てやすいです。我が家は某W塾のNNの志望校別オープン模試(締切が近いと思いますので、検討している方は早めに)を利用しました。家庭にとって、塾は道具みたいなもので、他塾も含めて上手に利用するという考えで良いと思います。

余談ですが、極端に難しい問題で不安をあおったり、出題問題的中を自慢してみたりと、いろいろと誘いが多いと思います。問題的中の誘いに乗る必要はありません。そもそも中学受験問題は範囲も限られますし、当たるものですから。

夏を終えた時の注意点

夏の勉強を終えて、すぐには夏の努力の結果が出てこないかもしれません。しかし、あるとき不思議と急にでき始めるようになります。上向き傾向が確認できれば、結果は焦らずに見守ってください。子どもにも親を信じるように伝えて、やるべきことをやることに専念させます。受験生の余計な不安を取り除くことが重要だと思います。指導していて、理解が深まってきていると手ごたえを感じるようになれば、いずれきっと結果はついてくると思います。

秋に向けて

秋になると学校別を含めて他塾の模試も増えてきます。他塾の模試情報はよく把握しておくことをお勧めします。いつもと違う雰囲気を経験させる。「知らない人ばかり」、「知らない会場」でひとり戦うのに慣れさせる。これが、他塾受験の目的だと思います。また、学校を会場にした試験については、その会場校を受験校として考えている時には申し込むと良いかもしれません。

また、塾によっては定員制になっており、募集人数が少ない場合もあります。例えば、ツクコマ対策で有名なジーニアスでは、芝中での芝中模試がすでに応募開始となっているようです。しかし、定員次第締切となっています。ジーニアスの模試は、ツクコマ模試(一番遅い時期に実施されるので最終チェックに利用するとよいと思います)もそうでしたが定員制なので、遅れを取らないように忘れずチェックしておくとよいでしょう。(可能な限り私もリマインドをアナウンスしたいと思いますが・・・。)

さいごに

秋に向けて課題が加速していきます。6年生は、どんどん増える課題に毎日追い詰められる感じで残りの期間を過ごすことになろうか思います。しかし、ペースをつかみ始めればむしろ心地良い感じです。家族でともに戦う日々を楽しんでください。きっと、終わってしまうのが寂しいくらいになると思います。

7か月後、皆さまが良いご縁に恵まれることを心よりお祈りいたします。

 

サピ親父
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